2023/04/12掲載
マグネシウムは製品の状態では直接、火が当たっても、容易には着火しませんが、粉塵になると着火しやすくなります。万が一、マグネシウムによる火災が発生した場合、マグネシウム合金の性質に適した消火剤を完備、使用することが重要です。
①消火方法(マグネシウムでの火災時に使用する消火器)
金属用消火器(グラファイト系、フラックス(塩素系)などのマグネシウム専用消火剤)を使用して燃焼部に覆い被せるようにして噴射してください。その後、鎮火するまで待ちます。なお、消火したように見えても消火剤を掻き分けると再度燃焼することがありますので注意して下さい。
※金属用消火器=”黄色い消火器” 「金属火災用」と明記されているもの
②マグネシウムでの火災時に注意する点
水は消火には絶対使用しない
で下さい。マグネシウムは加熱した場合、爆発的に燃焼する性質や、水と接触すると可燃性ガス等を発生させる危険性を有しています。
マグネシウム等の近くにおいて、火気の使用や高温物又は水との接触がないようにしてください。
また噴霧消火器、泡消火器など通常のガス消火器や液体消火器も使用しないで下さい。水と同様、火勢が増してしまいます。
※通常の消火器=”赤色の消火器”
マグネシウム等は水による消火が適さないため、空気を遮断する消火剤である乾燥砂や金属火災用消火薬剤等を用いた迅速な初期消火が必要です。また、消防機関へ通報する際は、マグネシウム等が燃えている旨を伝えるなど、これらの応急対応が適切に行われる体制作りに心がけてください。
これらの対応はマグネシウム以外にアルミニウム、鉄の粉末等の火災にも有効です。安全面に重々考慮した製造を今後も行って参りましょう。