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技術コラム

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マグネシウム成形における湯じわ不良の対策

2023/04/07掲載

湯じわ(Weld Line)とは?

 湯じわとは、溶解金属が鋳型内で成形される際に、表面にしわやくぼみが現れる不良内容のことです。成形時に金型表面にある離型剤などの不純物がマグネシウム合金と一緒に流れ込んでしまい、できあがった製品表面に凹凸が残り、見た目の美しさや機能性が損なわれる成形不良の1つです。

 湯じわを防止するための対策としては、以下のようなものがあります。

①金型のメンテナンス

 金型表面に付着した離型剤を金型を磨いたり、あるいはコールドジェットと呼ばれるドライアイス洗浄にて除去することで、湯じわの発生を防止することができます。金型表面に適切なコーティング(窒化処理、エジソンハード等)を施すことも効果的です。

②マグネシウム合金の品質管理

 原材料であるマグネシウム合金に不純物が混入していると、湯じわが発生しやすくなります。マグネシウム合金の品質管理を徹底し、純度の高い素材を使用することが重要です。

③成形条件の管理

 成形時の温度や圧力、流量などの条件を適切に管理することで、湯じわの発生を防止することができます。特に、成形前の金型温度管理は重要であり、適切な温度に保つことが必要です。

④成形後の処理

 成形後の処理によっても湯じわの発生を防止することができます。例えば、湯じわが発生した場合には、切削加工による削り込みや仕上工程でのやすりによる磨きこみ、研磨によって表面を平滑化することが有効な場合もあります。

 以上のような対策を組み合わせることで、マグネシウム成形の湯じわ発生抑制を行うことができます。

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